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米、太陽光部材に新たな関税措置を導入

米国政府が太陽光関連部材に新たな関税を導入。国内製造業の保護とサプライチェーン再構築を狙う一方、部材コスト上昇の懸念も広がっています。

生産現場のシステムNAVI編集部
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この記事の要点: 米国政府は、通商拡大法232条に基づき、太陽光発電用のポリシリコンやセルなどの輸入部材に対して新たな関税措置(最低輸入価格の設定など)を発表しました。この措置は2026年12月4日から施行されます。国内の太陽光関連製造業を保護し、サプライチェーンの国内回帰(リショアリング)を強力に後押しする狙いがある一方、太陽光パネルの製造コストや発電プロジェクトの建設コストを押し上げる要因になると懸念されています。

ニュースのポイント

  • ポリシリコン、セル、モジュールなどの輸入部材に最低価格を設定し関税を賦課
  • 国内で一貫生産を行うメーカーには追い風となり、株価上昇などの好影響も
  • セルやウエハーの国内自給力が不足しており、短期的には調達コスト上昇が不可避

背景

米国の太陽光製造業は、過去に安価な輸入品との競争で衰退の危機に瀕していました。2022年のインフレ抑制法(IRA)による国内製造支援策と関税の組み合わせにより、モジュール組み立ての国内自給率は向上したものの、セルやウエハーなどの上流部材は依然として輸入依存が続いています。今回の措置は、安全保障上の観点からこれら上流部材の国内生産をさらに促すために決定されました。

何が起きたのか

今回の措置では、12月4日からポリシリコン(1kgあたり21ドル)、セル(1Wあたり22セント)、モジュール(1Wあたり38セント)などの最低輸入価格が適用されます。これにより、輸入セルの価格は大幅に上昇する見込みです。米国市場におけるモジュールの平均価格はすでに世界水準より高くなっていますが、今回の最低価格設定により、さらにコストが跳ね上がることになります。ただし、2029年1月20日までに国内工場を建設する計画を商務省に承認されれば、関税の免除措置を受けられる仕組みも用意されています。

製造業・生産管理への見方

製造業や生産管理の視点では、部材調達のサプライチェーン再構築が急務となります。米国内でセルからモジュールまでを一貫生産できるQcellsや、シリコンを使用しない独自技術を持つFirst Solarなどの国内生産基盤を持つメーカーにとっては、競争優位性が高まる好機です。一方で、輸入セルを調達して米国内でモジュール組み立てのみを行っているメーカーは、中間部材のコスト高騰に直面します。調達先の選定や、国内生産への投資判断、製品価格への転嫁など、生産管理における戦略的な意思決定が求められます。

現場で確認したいポイント

  • 太陽光関連部材の調達ルートにおける、米国新関税の対象部材の有無と影響額の算出
  • 米国内でのセル・ウエハー生産能力の推移と、代替調達先(国内ベンダー)の確保可能性
  • 2029年までの工場建設計画による関税免除措置の活用検討と、投資対効果の検証

確認しておきたい点

新関税の適用開始が12月4日であるため、施行前に駆け込み輸入や在庫の積み増しが発生する可能性が指摘されています。また、米国内のセルやウエハーの生産能力が需要を満たすまでには数年を要するとみられており、過渡期における部材不足や価格高騰のリスクに注意が必要です。

出典情報

出典 Canary Media
公開日時 2026-08-07T18:30:00-04:00
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