この記事の要点: TISI株式会社は、SAPジャパン主催の「SAP® BTP Hackathon 2026」において、経営判断のリードタイムを最大5営業日から15分へと大幅に短縮するAI経営支援ソリューション「Joule Autonomous Enterprise Navigator」を提案し、最優秀賞を受賞した。同イベントには54社・70チーム・422名が参加しており、その中で最高評価を獲得した。今後はSAPジャパンと連携し、サービス化に向けた技術検証やPoC提案を進める方針だ。
発表内容のポイント
- 経営指標(KPI)を常時監視し、異常検知から原因分析、対策案提示までをAIが支援
- 複数のAIペルソナによる独立検証と、人間が最終判断する設計で信頼性を確保
- SAPのERPデータと外部データを統合し、業種を問わず展開できる高い汎用性を実現
発表の背景
従来の企業経営では、月次の経営会議を中心とした意思決定プロセスが一般的であり、データの集計や要因分析、対策案の策定に多くの時間と手間を要していた。今回のハッカソンは「業務プロセスの再設計」をテーマに掲げており、AI技術を活用した省力化と高度化が求められていた。TISIは、長年培ったSAP導入の知見を活かし、リアルタイムなデータ駆動型の意思決定へ転換することを目指して開発に取り組んだ。
何が発表されたのか
受賞したソリューションは、SAP Business Data Cloud上の社内ERPデータと外部データを統合し、KPIを継続的に監視する。異常の兆候を検知すると、AIが原因分析や将来予測、対策案を提示する仕組みだ。特徴的なのは、複数のAIペルソナが独立して分析・検証を行うことで判断の偏りを防ぐ点と、最終判断は必ず人間が行う「Human-in-the-Loop」設計を採用している点である。これにより、意思決定の妥当性と説明可能性を高めつつ、初動のリードタイムを劇的に短縮する。
製造業・生産管理への見方
製造業の生産管理や経営においては、原材料価格の変動、調達遅延、在庫過不足、生産ラインの稼働率低下など、リアルタイムでの状況把握と迅速な意思決定が求められる局面が多い。本ソリューションは、販売・購買・財務などのERPデータと連携し、業種やKPIを問わずに適用領域を拡張できる汎用性を持つ。製造現場の変動が経営指標に与える影響を早期に検知し、先回りした対策を打つための基盤として、製造業DXの推進に寄与することが期待される。
現場で確認したいポイント
- 自社のSAP ERPに蓄積されたデータが、リアルタイムな分析に耐えうる精度で整備されているか
- 生産現場のKPI(稼働率や歩留まりなど)と経営指標がどのように連携可能か
- AIが提示する対策案に対して、現場の意思決定プロセスをどう適合させるか
確認しておきたい点
本ソリューションはハッカソンにおける提案内容であり、現時点で即時導入可能なパッケージ製品として提供されているわけではない。実務適用に向けては、今後のサービス化に向けた技術検証やPoC(概念実証)の進捗を注視する必要がある。
関連リンク
- 発表企業サイト:TISI株式会社の公式ホームページです。
- 関連ニュースリリース:本受賞に関する詳細なニュースリリースです。
- 発表企業のPR TIMESページ:TISI株式会社のプレスリリース一覧です。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | TISI株式会社 |
| 発表日時 | 2026-08-07 11:10:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |