この記事の要点: 農林水産省は、生産段階における温室効果ガス(GHG)排出量を把握・削減するため、同省が整備する「GHG簡易算定シート」を食品企業等のScope3カテゴリ1(仕入れた原材料由来の排出量)の算定に活用する方針が示されたと発表しました。農林中央金庫が事務局を務める「インセッティングコンソーシアム」との初の連携事例となり、生乳分野などを対象に、生産現場の一次データを活用したサプライチェーン全体の排出削減を目指します。
発表内容のポイント
- 農水省の「GHG簡易算定シート」がScope3カテゴリ1の算定ツールとして活用開始
- 農林中央金庫が事務局を務めるインセッティングコンソーシアムとの初の連携事例
- 国際基準との整合性を整理したことで、食品企業等による一次データの活用を後押し
発表の背景
近年、食品企業等においてサプライチェーン全体のGHG排出量(Scope3)の把握・削減が重要な経営課題となっています。しかし、原材料となる農畜産物由来の排出量は、生産者ごとの一次データの把握やScope3への反映が難しく、平均値や推計値に頼らざるを得ない課題がありました。この課題に対し、農水省は生産者が簡便に排出量を算定できるシートを開発し、普及を進めてきました。
何が発表されたのか
今回の連携は、農水省が2026年7月1日に「GHG簡易算定シート」とGHGプロトコルなどの国際基準との整合性を整理・公表したことを受けて実現しました。これにより、食品企業等は同シートを用いた生産者の削減努力を自社のScope3削減実績として反映しやすくなります。インセッティングコンソーシアムでは、生乳分野などを対象に同シートを算定ツールとして活用し、生産現場への投資や支援を促す方針です。
製造業・生産管理への見方
食品製造業や加工メーカーにとって、原材料調達における環境負荷の可視化は、調達先の選定や製品の付加価値向上に直結する重要なテーマです。これまで困難だった農畜産物の一次データを「GHG簡易算定シート」によって簡易に算定・収集できるようになることで、サプライチェーン全体の環境対応が加速します。生産管理や調達部門は、こうした公的な算定ツールの活用によるデータ連携の仕組みづくりを検討する時期に来ています。
現場で確認したいポイント
- 自社の原材料調達先(農畜産物)において、簡易算定シートの導入やデータ連携が可能か確認する
- GHGプロトコルやSSBJ開示基準に準拠したScope3算定に、本シートのデータをどう組み込むか検討する
- みどり加速化GXプランに基づく、生産現場への投資や支援制度の活用余地を調査する
確認しておきたい点
「GHG簡易算定シート」は農産物24品目に対応していますが、畜産物2品目については現在実証中とされており、自社の扱う原材料が算定対象に含まれているか、最新の対応状況を確認する必要があります。
関連リンク
- 農林水産省 プレスリリース詳細:農水省によるGHG簡易算定シートの活用方針に関する公式発表ページです。
- 農林水産省 PR TIMESページ:農林水産省のプレスリリース一覧を確認できます。
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 農林水産省 |
| 発表日時 | 2026-07-17 16:19:33 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |