この記事の要点: 建設機械レンタルを展開する株式会社アクティオは、日本アイ・ビー・エム株式会社の支援のもと、AIを活用した調達業務の自動化に着手しました。見積書の確認から調達システムへの発注情報登録までの一連のプロセスを、AIによりエンドツーエンドで自動化する仕組みを構築しています。2026年9月を目標に、都度見積もりが発生する間接材調達業務への適用を開始し、サプライチェーンの最適化とガバナンス強化を目指します。
発表内容のポイント
- 多様な形式の見積書をAIが自動で読み込み、値引きや送料などの整合性を統一基準で確認
- 見積確認から発注登録までを一貫して処理し、最終的な発注承認のみを人が行う運用
- 紙やPDFに分散していた調達データを構造化・可視化し、データに基づく意思決定を支援
発表の背景
アクティオでは、全国の拠点網と多様な事業領域を背景に、年間約23万件にのぼる間接材調達を行っており、その半数を都度見積もりが占めています。従来は担当者が取引先ごとに異なる形式の見積書を目視で確認し、手作業でシステムへ入力していたため、業務負荷や入力ミスのリスクが課題でした。また、事業拡大に伴い、見積内容と申請内容の整合性確認や条件確認といった、調達ガバナンスの強化も求められていました。
何が発表されたのか
今回の取り組みでは、IBM Cloudをアプリケーション実行基盤として採用し、数千社に及ぶ取引先から届く多様な形式の見積書を、AIが約5分ごとに自動で読み込んで継続処理します。AIは品名や数量、単価だけでなく、値引きや送料の有無といった複合的な条件の整合性を統一基準でチェックします。これにより、従来プロセス間で発生していた人手による転記や確認の負荷を軽減し、判断基準の統一による業務品質の安定化を図ります。さらに、蓄積された調達データを構造化・可視化する仕組みも備えています。
製造業・生産管理への見方
製造業や生産管理の現場においても、多種多様なサプライヤーから届く見積書の処理や、調達システムへの手入力作業は、調達部門の大きなボトルネックとなっています。特に都度見積もりが必要な間接材や補修部品(MRO部材)の調達は、品目や取引先が多岐にわたり、標準化が難しい領域です。本事例のように、AIによる自動読み込みと整合性チェックを組み合わせ、最終承認のみを人間が行う「ハイブリッドな自動化プロセス」は、調達業務のスピード向上と入力ミスの削減、さらには内部統制の強化を両立する有効なアプローチとして参考になります。
現場で確認したいポイント
- 自社の間接材や都度見積品において、手入力や目視確認に割かれている工数はどの程度あるか
- 取引先ごとに異なる見積書フォーマットを、既存のシステムやAIツールでどこまで正確に読み取れるか
- AIによる自動判定を導入する際、最終的な承認権限やガバナンスのルール設計が整理されているか
確認しておきたい点
本システムは2026年9月を目標に適用開始予定の開発段階であり、現時点での具体的な削減時間やコスト削減効果などの実績値は公表されていません。また、AIによる読み取り精度や、対象となる見積書の対応可能フォーマットの範囲については、今後の運用検証が待たれます。
関連リンク
- 関連プレスリリース(IBM):日本IBMによる本件に関する詳細なプレスリリース発表ページ。
- 発表企業サイト
- 発表企業のPR TIMESページ
出典情報
| 出典 | PR TIMES |
|---|---|
| 発表企業 | 日本アイ・ビー・エム株式会社 |
| 発表日時 | 2026-07-13 11:30:01 |
| 元記事 | PR TIMESで読む |