この記事の要点: 照明器具の製造現場では、安全性や性能に関する数多くの規格対応が求められていますが、新たに「TRUE」と呼ばれるゼロ廃棄物認証制度が業界内で注目を集め始めています。これは製品そのものではなく、製造工場や配送センターなどの「事業所」を対象に、廃棄物の削減や資源循環の取り組みを評価するものです。持続可能性への要求が強まる中、製造業の新たな運営基準となるかその動向が注視されています。
ニュースのポイント
- 製品ではなく「工場や事業所」の廃棄物管理と資源循環を評価・認証する制度
- 最高位のプラチナから4段階あり、いずれも90%以上の廃棄物転換率が必須要件
- 従来の製品スペック規格とは異なり、企業のESGや工場運営の姿勢を示す指標
背景
米国のGreen Business Certification Inc.(GBCI)が運営する「TRUE」は、建築物の環境性能評価で知られるLEEDと同じ組織が手掛ける認証制度です。これまで照明業界では、製品のエネルギー効率や安全性を示す規格(DLCやLM-79など)への対応が中心でしたが、建築業界全体で環境負荷低減の関心が素材の循環や廃棄物削減へとシフトしている背景があります。
何が起きたのか
TRUE認証は、非有害廃棄物の90%以上を埋め立てや焼却処分から回避(リサイクルや再利用へ転換)することを最低条件としています。この認証の特徴は、製品単体ではなく「住所(事業所)」に紐づく点です。例えば、同一メーカーであっても米国の工場は認証を取得しているが、メキシコの工場は未取得という状況が起こり得ます。そのため、発注側が製品スペックシートを見るだけでは、どの工場で製造された製品がゼロ廃棄物プロセスを経ているかを判別しにくいという運用上の課題も指摘されています。
製造業・生産管理への見方
生産管理や工場運営の視点において、TRUEのような認証はISO 9001と同様に「工場の操縦・管理体制」を評価する指標となります。現時点では、顧客からの見積依頼書(RFP)でこの認証が必須要件とされるケースは限定的ですが、サプライチェーン全体の環境負荷(サーキュラーエコノミー)を重視する調達方針が強まれば、工場の廃棄物管理プロセスそのものが受注競争力に直結する可能性があります。生産ラインにおける端材の削減や梱包資材のリサイクルなど、現場レベルでの徹底した廃棄物管理が求められます。
現場で確認したいポイント
- 自社工場における現在の廃棄物排出量と、リサイクル・再利用への転換比率の把握
- 主要な取引先や顧客企業が、調達基準にゼロ廃棄物や工場認証を盛り込む動きがあるか
- 複数工場を持つ場合、拠点間での廃棄物管理プロセスの標準化と情報共有体制の構築
確認しておきたい点
現時点では、設計者や発注者が製品選定時にTRUE認証をどの程度重視しているか、商業的な影響力は未知数です。単なる企業のESGアピールにとどまるか、必須の調達要件になるかは今後の市場動向を注視する必要があります。
出典情報
| 出典 | inside.lighting |
|---|---|
| 公開日時 | 2026-07-10T13:00:00+00:00 |
| 元記事 | inside.lightingで読む |