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韓国政府、製造業AI変革を経営・生産管理へ拡大。新プロジェクト始動

韓国産業通商資源部が「AIエージェント」プロジェクトを開始。製造現場のデータや熟練者の暗黙知をデジタル化し、意思決定支援へ活用を広げます。

生産現場のシステムNAVI編集部
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この記事の要点: 韓国政府は、これまで製造現場の生産プロセスに限定されがちだった人工知能(AI)の適用範囲を、生産計画やサプライチェーン管理、製品設計といった企業経営の意思決定領域へと拡大します。産業通商資源部は2026年6月23日、「産業AIソリューション」および「AIエージェント」事業の合同発足式を開催し、製造業のAI変革(M.AX)を本格的に加速させる方針を明らかにしました。

ニュースのポイント

  • AIの適用範囲を現場作業から生産計画やサプライチェーン管理などの意思決定領域へ拡大
  • 「AIエージェント」事業を新設し、ソンウハイテックや大徳電子など10社を支援対象に選定
  • 熟練技術者のノウハウをデジタル化する「製造名匠暗黙知」プロジェクトも並行して推進

背景

グローバルなAI競争が技術開発から産業現場への適用段階へと移行する中、韓国政府は製造業をAI導入による生産性向上の効果が最も直接的に現れる分野と位置づけています。2025年9月に発足した「M.AXアライアンス」は、現在約1,500の機関が参加する規模に成長しており、これを基盤に製造データの蓄積と活用をさらに進める体制が整えられてきました。

何が起きたのか

今回発表された「AIエージェント」プロジェクトは、生産計画、サプライチェーン管理、安全・環境、製品設計など、製造プロセスの前後に位置する7つの領域での意思決定をAIで支援する試みです。初年度は90社以上の応募から10社が選定され、60億ウォンの予算が投じられます。また、実証済みのAIモデルを現場に適用する「産業AIソリューション」事業(予算128億ウォン)も継続され、これら2つの事業間でデータを連携させるためのMOUが関連研究機関の間で締結されました。

製造業・生産管理への見方

日本の製造業にとっても、単なる現場の自動化や検査の省力化にとどまらず、生産管理や調達計画といった「管理・意思決定部門」へAIをどう組み込むかは共通の課題です。韓国の取り組みは、現場で蓄積したプロセスデータと、熟練工の「暗黙知」という2つの無形資産をデジタル化して統合し、経営判断の精度を高める仕組みづくりを目指しています。サプライチェーン全体の最適化や、熟練者不足に悩む生産管理部門のDXを進める上で、非常に参考になるアプローチです。

現場で確認したいポイント

  • 自社の製造現場で蓄積されたデータが、生産計画や調達の意思決定に活用できる状態にあるか
  • ベテラン社員や熟練技術者が持つ「暗黙知」をデジタル化・資産化する取り組みがあるか
  • 現場の個別最適(部分導入)にとどまらず、部門間を横断するデータ連携の基盤が整備されているか

確認しておきたい点

本施策は韓国政府主導の国家プロジェクトであり、日本国内の法規制や支援制度とは直接的な関連はありません。また、熟練者の暗黙知を具体的にどのような手法で高精度にデジタル化・データ化するのか、その技術的な詳細や実用性の検証結果については今後の推移を見極める必要があります。

出典情報

出典 The Asia Business Daily
公開日時 2026-06-23T17:17:53+09:00
元記事 The Asia Business Dailyで読む

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